二眼レフに憧れてローライフレックス 3.5Eを購入した

フィルムカメラ

二眼レフカメラはなんといっても見た目がいい。かわいいんだ。

しかもブローニーフィルムを使うことが多いから、画質は申し分ない。撮ってよし、飾ってもよしで良いこと尽くめなカメラだ。

構造も単純だから大会社から夢見る四畳半メーカーまで多数の企業から発売された。頭文字がA~Zまであるんじゃないかって話まであるぐらいに。実際のところは全部ないそうだけど。

そんな数多ある企業の中でもドイツのフランケ&ハイデッケ(後のローライ)が製造した二眼レフカメラは、誰が何というと頂点であり王者である。

ローライの二眼レフは大きく「ローライフレックス」と「ローライコード」の2つに分けられる。一般的にいわれる違いはローライフレックスに対してローライコードは普及版であるという。

価格差を考えるとローライコードが圧倒的に安価なんだけど、どうせローライコードを買ったところでローライフレックスが欲しくなるに決まっている。だったら最初からローライフレックス買うしか選択肢がないよねってなってしまう。

2.8か3.5か

さぁ、ここらが大変だ。大きく意見が分かれるのはこの問題だと思う。

ローライフレックスはF3.5とF2.8の明るさの違うレンズが搭載された2つのタイプに分けられる。3.5が標準機で、2.8が高級機の位置づけ。

搭載レンズでも区別されており、3.5はテッサーやクセナーで、2.8はプラナーやクセノタールが搭載されている。しかし3.5でもE型からは2.8と同じプラナーとクセノタールが搭載されるようになった。

Rolleifrex 3.5E

でどっちを選ぶのかってなるのだけど、2.8は3.5に比べて明るくなるから写真の表現幅が広がっていい。大は小を兼ねるというし、レンズの明るさは正義だ。

しかし、ちょっと明るくなるだけなのにレンズ口径が大きくなるし、それに伴ってカメラ自身も重くなってしまう。そしてなにより全体を眺めたときのスタイルがレンズが大きすぎて、ちょっと不格好に感じてしまった。スタイルは大事なんだ。

それでいくと3.5はレンズとカメラ全体のバランスが取れいていいと思うし、重さもちょっと軽いのが良い感じ。

よって3.5に絞ることにした。

E型かF型か

ローライフレックスは戦前からの商品だから数多のものバリエーションが存在している。

戦前のテッサーモデルがいいとかこだわりがなければ、通常は完成形のF型を買っておけば間違いない。ただビックリするぐらい高価だ。都内のカメラショップだと20万ほどしている。

そこで1つ前のE型が選択肢に上がる。これはF型と違ってそこまで高くない。じゃあ何が違うのってわけだけど、機能的にはF型とあまり変わらない。大きな違いはE型はスクリーンの交換ができるようになったぐらいかな。細かくいくとフィルムの平面性向上や内部反射防止対策などいろいろあるけど、そんな認識でいいと思う。

ただややこしいのはE型にもいろいろあること。E2型、E3型はF型と同様スクリーンの交換が出来るようになっている。言い換えればほぼF型だ。ただ値段に関してはE2型以降はF型ともあまり変わらないから素直にF型を買った方が良い。

価格と機能差を考えると3.5Eというのは良い選択肢になると思う。

ローライフレックス3.5E

クセノタールが搭載されている。

というわけで3.5Eである。

本機はシュナイダーのクセノタールが載ったタイプだ。

一般的にはカール・ツアイスのプラナーが載ったモデルが人気だけど、私はシュナイダーのクセノタールが好き。理由は名前の響きが良いから。
とても単純だけど、好きになる理由ってそんなもんだと思う。

ちなみにE型ってさっきから言っているけど、実はC型とも言う。日本はE型と記載されていることが多いけど、海外のwebページを参照しているとC型と記載されていることがほとんど。調べるとローライの型番的には本機はK4C型だから、海外ではC型と記載しているようだ。

なんかライカみたいよね。Ⅰ型だのA型とか。私はわかりやすいのでE型と記載する。

販売店曰く本機は1959年製とのこと。今から60年ほど前。還暦のいいおじいちゃんだね。

露出計はない方が良いと思う

露出計搭載モデルはヘリコイドノブに出っ張る形でメーターがつく。

ローライフレックスはE型から露出計が搭載されたモデルが発売され、露出計の有無が選べるようになった。これまでのローライは別途露出計を購入するしか選択肢がなかったわけで大きな進化だと思う。

ただ3.5Eの露出計付きモデルは絞りやシャッターと連動しない。単に単体露出計がくっついてるだけだ。それでも発売された当時は露出計を持ち歩かなくてよくなったんだから画期的だったと思う。しかし60年経った今は精度も落ちているだろうし、それだったらついてない方がいいわけ。

露出計はヘリコイドノブの先端に出っ張るようにメーターがつく。なんかぶつけやすくて壊れやすそうだし、出っ張りがバランスを悪くするので嫌だった。

ちなみに露出計が連動するようになったのはF型からなので、露出計が必要な場合はF型を買おう。こういうところでもF型が完成されている所以がわかる。

で、本機は露出計が搭載されていないモデルだ。上記の理由で露出計がないモデルを探したんだけど、販売数は露出計付のが多いみたいで、露出計非搭載でしかもレンズがクセノタールなモデルを探すのは大変だった・・・。よくあったと思う。

オートマットでセルフコッキング

120フィルムを使用する。フォーマットは6×6、ましかく。

ローライの特徴と言えばこれだと思う。

ご存じのとおりローライフレックスは120mmフィルム(ブローニーフィルム)を使用する。そして王者であるが故に当然のようにオートマットになっている。

フィルムをローラーの下に通し、スプールに差し込み、あとはクランクをくるくる回せば勝手に止まる。当たり前のようだけど、これができない二眼レフカメラがどんなに多いことか・・・。スタートマークで合わせたり、赤窓を覗いて数字を合わせる必要も無い。

ローラーの下にフィルムを通すことで厚さの違いを検知する。ところで「3209」の数字はなんだろう

フィルムをスプールにさしたら後はくるくる回すだけ。また止まったところクランクを半回転すればシャッターが押せるようになる。セルフコッキングだ。実に便利。

クランクを回せばすべての準備が完了しているわけだ。

クランク

ライトバリューだけど連動が切れる

右上のダイヤルの爪をずらすと連動・非連動が切り替えられる

1950年代のカメラはライトバリュー方式を採用していることが多い。本機も多分に漏れずライトバリュー方式が採用されている。

しかし本機は絞りとシャッターの連動を解除することが出来る。

ライトバリューも便利な方式であるけど、やっぱり直感的に使えるのは従来の非連動方式。選べるのはいいこと。

被写界深度計

一昔前のレンズだと被写界深度目盛が記載されているのがよく見かけるけど、ローライフレックスはレンズ固定式であることから絞り値に連動して被写界深度が動く、被写界深度計が装備されている。

これが便利で開放付近で厳密にピントを合わしたいときは、スクリーンの表示と目測感覚の両面から調整できるから失敗が少なくなる。

開放(F3.5)での被写界深度。ピントが薄いのがわかる。
最小絞り(F22)での被写界深度。ピントの当たる範囲が2.5~10mと広いのがわかる。

残念ながら暗いスクリーン

Rolleiflex 3.5Eのスクリーン。方眼マットになっている。撮影したスマホが写り込んでよくわからない。

3.5Eのスクリーンはただのすりガラスでとても暗い。本個体は特に暗くて、屋内だと正直表示されている内容がわからない。たぶんミラーが曇ってるんだろう。

逆にフルネルレンズが入ってない分、ピントの山はわかりやすい利点はある。合焦したところはスクリーンから浮かび上がるように見える。疑似3Dみたいな感じ。この浮かび上がるように見える瞬間がホントに気持ちいい。

ただ大前提として見えなきゃスクリーンじゃないと思うから、屋内で使えないのはどうにかしたい。目測と被写界深度計だかでピントを合わせるのもありだけど。

ちなみにネット見ていると改良されて明るくなったF型に搭載されているスクリーンでも文句がある方はいるようで、マミヤ用のスクリーンを改造したり、インテンスクリーンに載せ替える人が結構居たよう。

アクセサリー

レンズキャップ

鏡面仕上げののフロントキャップ

この時代のフロントキャップは鏡面仕上げになっていて、キャップだけでも王者の風格を漂わせている。

ちなみにこれを単品で買おうとすると結構いいお値段がする。1万円でお釣りが来るくらい?ライカにしてもローライにしても純正品の当時モノは高い。もし本体を買うときはキャップがセットになっているものを買おう。3.5EはBay.2だから他のを買ったら使えないぞ。

カニ爪ストラップ

カニ爪ストラップ。これは社外品。
カニ爪を上から差し込むと挟み込むように固定される。

ストラップは専用品となっている。先っぽがカニ爪みたいになっていて本体に挟み込むように取り付ける。

当時の純正品もいいけど、さすがに50年経つとストラップとしての機能を果たしてくれるか不安だ。社外品だとこのストラップが新品で売られているから安心さを重視したいならぜひ社外品を買おう。

なんならカニ爪のみも販売されているので、好きなストラップをかしめて使うのもいいね。

作例

FUJIFILM PRO 400H

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 400H

歩道橋と高架道路。

スッキリした写りだけど、意外と色のりは薄めかな?あっさりした色合い。

ただセンターがとれていないな。ウエストレベルファインダーは逆向きだから慣れがいる。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 400H

寒空の公園。

さすが中判と言わんばかりの解像感。地面の草木も木の幹も解像している。この鳩もそうだけど冬の鳥さんはまん丸でかわいいね。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 400H

中華街。

冷え切った空気の冷たさが写っていると思う。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 400H

電柱と電線。

つい撮りたくなってしまう対象。線が細いから電線が強調されてて気持ちいいね。

Rollei CrossBird 200

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, Rollei CrossBird 200

ひとやすみ。

クロス現像フィルムで撮影。ローライフレックスにローライのフィルムだ。

金色に輝く地面の感じがいいね。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, Rollei CrossBird 200

少年。

ここが横断歩道だったらビートルズになっていたかも。

FUJIFILM PRO 160NS

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 160NS

レトロな内装。

光の具合がレトロ感を引き出してくれている。PRO 400Hよりも相性がいいかも。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 160NS

定食屋。

のれんのめくり上がっている感じがよくてシャッターを切った。店内のおじさんが座っているイスが潰れずもちこたえている。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 160NS

雨上がり。

水たまりがあると反射を撮りがちだけど、ホームで撮るのは初めてかも。駅のホームで電車を撮るわけでもなくカメラを構えていたら他のお客さんに声をかけられた。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 160NS

ブロンズ像。

開放で撮影。このボケ感、結構好き。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 160NS

路地裏。

昭和を感じてシャッターを切った。アンダー目な方がいい写りなのかも。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 160NS

信号待ち。

むちゃくちゃ暗いスクリーンで夜スナップ。ISO 160だから開放でも1/30ぐらいかな?よくピントが合ったと思う。

Rolleiflex + Schneider-Kreuznach Xenotar 75mm F3.5, FUJIFILM PRO 160NS

通路。

あえてアンダー目に撮影。意図した感じにはなったんだけど、やっぱりセンターがとれてない。練習あるのみ。

おわりに

見た目がいいと撮ってて楽しくなる。面倒な手順もなくクランクを回してシャッターを切るだけ。ただそれだけなのにこれが楽しいの。できあがる写真もましかくだから万能だ。

街でその辺を撮っていると、普通のカメラだと怪訝な顔をされるけど、ウエストレベルファインダーだから下を向いているのでそんなこともない。

おもしろいのはローライフレックスで撮影しているといろんな人に声をかけられること。ご年配の方からはローライなんて懐かしいとか、若い人からは可愛いカメラですねとか。本人を褒めて欲しいがカメラが褒められると自分が褒められたかのようで嬉しい。ある方は自転車で通り過ぎたのに戻ってきてまで声かけされた。他のカメラで撮影していもこんな経験は無い。

やっぱりローライは王者なんだ。

中判ならリバーサルもおすすめ

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