プリセット絞りな旭光学の標準レンズ「初代タクマー 58mm F2」

レンズ

アサヒペンタックス(通称ペンタックスAP)に合わせて発売された標準レンズだ。開放はF2と明るい。

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外観

外観

F2の明るさの割には比較的コンパクトなレンズだ。しかし手にとるとずっしり重く「詰まってる感」がひしひし伝わってくる。

各部の造りもよく、質感が高い。

通常のレンズと異なるのは本レンズがプリセット絞りを採用していて、上部に絞り値の書かれたものが2段あることだ。

使い方はまず上段を撮影したい絞り値にセットする(画像だとF5.6で撮ろうとしている)。下段は絞り羽根と連動するが、上段でセットされた値より小さくならないようにできている(F5.6より小さくならない)。

これによりピント合わせ時は開放にしておいて、シャッターを押すタイミングで絞り羽根をスッと動かすとセットされた絞り値になり撮影ができる仕組みだ。

マウントはM42。色んな機材で活用できる。また絞りはF2~F22。

ペンタックスAPに装着してもコンパクトさがよくわかる。

光学

状態

比較的ヌケはいい。しかし経年もあって前玉のキズが多めだ。

ただこのくらいならば実用に問題はないと思う。

開放

直接光源に当てなければこんな感じ。これだったら全然いけるよね。

最小絞り

絞り羽根は10枚。羽根の多さもあって円に近い丸ができるだろう。

作例

Pentax AP + Takumar 58mm F2, Kodak GOLD 200

駅のホーム。

色合いはかなりあっさりとした印象。

Pentax AP + Takumar 58mm F2, Kodak GOLD 200

桜。

王道的な写真。F5.6ぐらいだけど、いい写りをしている。ちょっと周辺のボケが気になるかな。

Pentax AP + Takumar 58mm F2, Kodak GOLD 200

後ろぼけ。

これもF5.6ぐらい。合焦点はシャープで立体感が感じられる。

Pentax AP + Takumar 58mm F2, Kodak GOLD 200

ポートレートもどき。

髪の毛の細さがよく描写されている。

Pentax AP + Takumar 58mm F2, Kodak GOLD 200

お城。

F16まで絞って。クッキリ、ハッキリ。

Pentax AP + Takumar 58mm F2, Kodak GOLD 200

開放で物撮り。

58mmでF2なだけあって、被写界深度は浅め。

Pentax AP + Takumar 58mm F2, Kodak GOLD 200

同じく開放で物撮り。

浅いからピントが合わないね。ローライフレックスかわいい。

Pentax AP + Takumar 58mm F2, Kodak GOLD 200

松と飛行機。

松の先の枝までよく解像している。あっさりした色のりだからシンプルなものに似合うかも。

さいごに

このレンズをネット調べるとあまりいい評判が見当たらない。けれど私みたいなアマチュアには悪い部分が見当たらなかった。プリセット絞りも一手間掛かって愛着が湧く。

なによりもコンパクトなのが取り回しが良くいい感じだ。

カラーで使うと色のりはあっさりめだ。ただこれは時代を考えると仕方がない。このあっさりめを生かした作品作りに活用したいね。

今後、旭光学がペンタックスSPで大成していく過程のレンズ、時代に思いを馳せながら使っていきたい。

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