スーパーアンギュロンはニコンZ7Ⅱで使えるか

レンズ

スーパーアンギュロンはライカの広角レンズの中でも銘玉のひとつだ。

写りは大変シャープであるし、なんといってもこの「くびれ」スタイルはエルマリート28mmの9枚玉と同様、とても上品に感じる。

ただこのレンズ、実際はシュナイダーのOEMであるのは有名な話であるが。

後玉の出っ張りが問題

そんな銘レンズであるスーパーアンギュロン。高騰が顕著なライカのオールドレンズ中ではなぜか安い。

それはなぜか。対称型の設計のため、後玉が大きく出っ張っており、これがセンサー等に干渉してしまい使用できる機材に制約があるからである。

例えば露出計が動かない問題。後ろ玉が露出計の受光部と干渉してしまい、フィルムライカだとM5やM6、デジタルライカでもM8やM9等では露出計が動かない。さらにデジタルカメラだと撮像素子が十分な光を受像できないために特に四隅が色被りが発生してしまう。なかなかの問題児だ。

後玉が大きく出っ張っている

私はデジタル機ではニコンのZ7Ⅱを使っているけど、このレンズをどうしてもデジタルでも使いたい。

しかしネットで検索してもZで使用している情報がなく不安だ。

ということでここは人柱になるつもりで検証したい。果たして使えるのだろうか。

使用機材

レンズ

Leica Super-Angulon 21mm F3.4

ひとえにスーパーアンギュロンといっても複数ある。

今回使用したレンズはスーパーアンギュロンの後期型である。絞り値がF4から明るくなりF3.4になったモデルだ。F3.4でも前期型はシルバー、後期型ブラックに分かれる。

一般的に写りは明るさにムリのないF4のタイプのがいいとか言われているけど、数十年経った今では光学の状態次第なのでもうわからんでしょう。

カメラ

カメラはニコンのZ7Ⅱ。清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入したカメラであり、また新品で買った数少ないものだ。

もともとZマウントは各社のミラーレス機のなかでもフランジバックがとても短く、さらにCMOSセンサーのカバーガラスが薄いことからオールドレンズ向けであるといわれている機材だ。

また焦点距離別に手ぶれ補正が効くのでオールドレンズを手軽に楽しめる。

マウントアダプター

マウントアダプターはRAYQUAL(レイクォール)のLM-NZを使用した。

アダプターは数多存在するけど、加工精度や内面反射対策、装着感を考えると、ここは安心感のある国産品を推したい。

ただメーカー公式のWebページ(宮本製作所)にはスーパーアンギュロンは使用できないと記載がある。はて・・・。

マウントアダプターを付け、いざ装着

早速マウントアダプターを付けてみよう。そして付けた状態での出っ張りを確認したい。

無限遠

まずは繰り出しが一番短い無限遠にした状態だ。当然であるがこれくらいの出っ張りであれば何の問題もない。全然いけそうな感じがある。

最短

次に一番出っ張りが多くなる最短にした状態だ。正直なところ、想定していたよりも出っ張りが感じられない。これならちょっと怖いがいけそうでだ。

最短にした状態で装着

では最短にした状態でZ7Ⅱに装着。なにかあっても最短であれば被害が少ない。

余談だけどZマウントのレンズ交換は怖い。大口径でフランジバックが短いからかセンサーをすごく近くに感じられてヒヤヒヤする。

ついた!

一抹の不安を抱えつつであるけど、最短の状態では無事ついた。カチッと問題ない。

さて、ここから恐る恐る無限遠にしていくと・・・おお、いった!突っかかりもなくスルッとヘリコイドが回るぞ!!

いい感じに無事装着できた。もしセンサーに当たろうものなら30万円が紙くずになるとこだったので心底ホッとした・・・。給料何ヶ月分かな・・・。

いざ撮影!その前に・・・

じゃあ撮影・・・といきたいところだけどまだシャッター問題がある。

せっかく装着できたのに、センサーの前にあるシャッターと干渉したらすべてが台無しだ。

そこでシャッター設定を変更しよう。

Z7Ⅱの場合、シャッターはフォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター、電子シャッターの3種類あるけど、電子シャッターにすれば物理的な干渉はなくなる。

電子シャッターモードにするにはサイレントシャッターをONにするだけだ。

参考:[MENU]→[静止画撮影メニュー]→[サイレント撮影]をON ※ver.1.4の場合

ほら、音がなくなった。

作例

簡単にテスト撮影してきた。

Nikon Z7Ⅱ, Leica Super-Angulon 21mm F3.4, ニュートラル

色被りを確認するために空を写してみた。

このレンズ特有の周辺減光は見受けられるが、色被りとか偽色は感じられないな。裏面照射型のセンサーが功を奏しているのだろうね。

Nikon Z7Ⅱ, Leica Super-Angulon 21mm F3.4, ニュートラル

梅田。

超広角な画角を生かして幾何学的にごちゃごちゃさせてみた。

Nikon Z7Ⅱ, Leica Super-Angulon 21mm F3.4, ニュートラル

大阪駅の大屋根。

この画角だと大屋根もよく解像している。発色は淡目かな。

Nikon Z7Ⅱ, Leica Super-Angulon 21mm F3.4, ニュートラル

神戸・元町中華街。

画角が広いから活況な中華街の空気感が伝わってくる。

Nikon Z7Ⅱ, Leica Super-Angulon 21mm F3.4, モノクローム

もともとモノクロのトーンが美しいレンズなのでモノクロでも撮影。

いやぁ、いいですね。

Nikon Z7Ⅱ, Leica Super-Angulon 21mm F3.4, モノクローム

これも大阪駅。

あの広大な空間が写しきれるのがたまらない。

Nikon Z7Ⅱ, Leica Super-Angulon 21mm F3.4, モノクローム

シャドーとタイル。

やっぱりデジタルでもモノクロとの相性がいい。

Nikon Z7Ⅱ, Leica Super-Angulon 21mm F3.4, モノクローム

大阪駅・グランフロント側。

通行人をシルエットにして撮ってみた。

まとめ

スーパーアンギュロンはニコンZ7Ⅱに装着できるし、色被りの影響も感じられず撮影できる。しかしシャッターの設定では気をつけよう。

ただカメラやレンズの個体差によっては装着できない場合もあるし、また使用したマウントアダプタは公式ではスーパーアンギュロンは使えないと明記されているので、もしこの記事を読んで壊したり損害が出ても自己責任だ。決して各メーカーには問い合わせしないこと。

Nikon Z 用マウントアダプター

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