電子シャッターを搭載した名機「ニコンF3」

フィルムカメラ

1桁Fはプロ機の証。

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概要

ニコンF3

フラッグシップである1桁F。ニコンF、ニコンF2と機械式シャッターが搭載されてきたが、このニコンF3から初めて電子シャッターが搭載された。新時代の幕開けである。

そしてF3といえば赤の一本線。イタリアのジウジアーロ氏のデザインなのはあまりにも有名だけど、たった一本赤が入るだけで、こうも新時代のカメラを感じるとはデザインの力恐るべし。

1980年から2000年まで20年に亘り製造されており、まさに20世紀を駆け抜けたカメラと言える。ちなみに長いと思っているニコンFを調べてみると約14年なので、このF3がいかに凄いか。

軍艦部

電子シャッターを搭載しているだけあって、これまでのF、F2とは趣が異なる。特に左の巻き戻しレバーのところにある「露出補正ダイヤル」、そしてシャッターダイヤルの「A」が目を惹く。

シャッターはB・1〜1/2000。もし電池が無くなっても1/60は切ることができ、絞りを調整すれば撮影を継続することができる。

フィルムカウンターの数字は青色になっており視認性は高い。ちなみにフィルムカウンターが「1」になるまではシャッター速度は1/80で固定されるので故障と間違えないように。

フィルム室

フィルム室は通常のフィルムカメラと変わりはない。

底蓋

真ん中ちょい右にあるの銀色のが電池ボックス。このフタを開けてSR44又はLR44を2個挿入する。電池特性を考えるとSR44がおすすめ。ちょっと高いけどね。

一番右の黒いフタは後述するモードラと接続するときに開ける。このフタって結構無くしやすいのか、フタがないまま販売されている個体もたまに見かける。

フィルムの巻き戻しは左にあるポッチを押し込む。

ファインダー

ファインダー内はシャッター速度、絞り値がひと目で確認できるようになっている。シャッター速度については液晶で表示されるが、これが経年劣化で薄くなっている個体が多い。

スクリーンについては明るさとピントの山が両立できており、とても使いやすい。

交換スクリーンは多数

交換スクリーン

プロ機なので当然スクリーンが交換できる。F3の交換スクリーンは数が多いのか、中古市場でも多数見かけることができるので、自分の撮影スタイルに合うスクリーンを見つけよう。

ちなみにF〜F4までスクリーンのサイズは共通なので、スクリーンを分解して枠を流用すればF4用のスクリーンをF3に入れることもできる。なんならF4のスクリーンをFに入れることも可能だ。

グリップの違い

20年という長きにわたって製造されていたので、時代により細かなバリエーションの違いがたくさんある。その中でも大きな違いはグリップ部の素材である。

前期モデルはメルセデス・ベンツの車に使われた革が貼られていたが、途中のモデルから普通のゴムに変更された。ちょうど手持ちのF3が初期モデルと後期モデルなので見比べてほしい。

初期モデル(135万台)
後期モデル(193万台)

ファインダーは交換式

ファインダーを外した状態

プロ機ということもあってファインダーは交換できる。ニコンFからの伝統だ。

せっかくなので手持ちのファインダーを紹介する。

アイレベルファインダー「DE-2」

アイレベルファインダー「DE-2」

標準と勝手に思っているアイレベルファインダー「DE-2」。

F、F2と違い露出計は本体に内蔵されているので、アイレベルファインダーでも露出がわかる。ファインダー倍率が約0.8倍なので、ハイアイポイントよりも好む人も多い。

ハイアイポイントファインダー「DE-3」

ハイアイポイントファインダー「DE-3」

F3といえば前面に誇らしく書かれている「HP」のイメージが強い。F3HPとも略されるハイアイポイントファインダー「DE-3」。

倍率が約0.75倍に抑えられており、接眼部から目を離しても隅々まで見えることから、メガネを掛けているユーザでも使いやすい。

ハイアイポイントファインダー「DE-5」

ハイアイポイントファインダー「DE-5」

報道機関用の特別なF3である「F3P」や「F3 Limited」に搭載されたファインダーである。ハイアイポイントファインダーをベースにホットシューが追加された。また外装もチタンに変更され耐久性が向上している。

DE-5は単体で一般販売されなかったこともあり、これだけを購入しようと思うと普通にカメラが1台生やせるお値段にもなる。

高倍率ファインダー「DW-4」

高倍率ファインダー「DW-4」

この煙突のような見た目がなんとも特徴的である。マクロ撮影など厳密なピント合わせをする際にこの高倍率ファインダーを用いる。

煙突の正体は6倍のルーペ。このルーペを通してスクリーンに写る像を確認できるので、ピント合わせは容易。またウエストレベルにもなるので、ポートレート撮影にもいかがだろうか。

F3はモードラを付けてナンボ

モータードライブ「MD-4」

F3というカメラはどうもモードラを付けたくなる。というのもF3用に設計されたMD-4をつけた時のデザインがとても気持ちいい。

駆動には単三電池8本を必要とする。

カメラに装着

これよ、これ。お城の石垣のような曲線がたまらない。

背面

正面だけでなく背面もシュッとしている。

Nikon F3 + MD-4 + Ai-s 105mm F1.8

モードラをつけると安定性が増すので、ヘビーな大口径なレンズを装着してもきちんと自立する。大口径といえばということでAi-s 105/1.8を装着してもご覧のとおり自立している。

今の時代、フィルムがとても高価なのでモードラで連射することはないけど、このように重量級のレンズを装着する際はモードラを活用したい。

ストロボ「SB-17」

スビードライト「SB-17」

ニコンF3用に設計されたストロボである「SB-17」。基本的にF3のファインダー部にホットシューがないので、巻き戻しレバー部に装着することを考えて設計された。

TTL調光に対応しており、シャッター速度はシンクロできる1/80に自動で固定される。

カメラに装着

違法建築感があまり感じないのが不思議!

Nikon F3 + Ai-s ZOOM 35-70mm F2.8, MD-4, SB-17

当時よく使われたであろうAi-s 35-70mm F2.8との組み合わせ。もう無敵。

おわりに

電子シャッター搭載機なので壊れたら終わりである。たださすがF1桁機だけあって、撮影ができないレベルで故障している個体は少ないように感じる。機械式シャッター機のように簡単に整備できるわけではないが、執筆現在でもニコン専門の修理業者ではまだ整備可能である。

手軽で堅牢なAE機として、一時期かなり高騰していたが、最近は落ち着きを見せ始めたので、これを機にF3デビュー・再デビューはいかがだろうか。

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